HOMEPick Upクランクシャフトの切削加工で重要なポイント3つや課題や対策について解説

クランクシャフトの切削加工で重要なポイント3つや課題や対策について解説

自動車の部品の中でも心臓部といわれ、重要な働きをするエンジン

そのエンジンもさまざまな部品が組み合わさって構成されています。

本記事では、重要なエンジンの内部にある更に重要なパーツ、クランクシャフトの切削加工について解説。

クランクシャフトの使用用途や、構成部品切削加工で重要なポイントもあわせて紹介しているので、参考にしてください。

弊社ではほかにも形鋼・鋼板の曲げ加工をはじめ、さまざまな金属加工を承っております。

金属加工でお困りの方は、ぜひ弊社にご相談ください。

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クランクシャフトとは?

クランクシャフトとは、エンジン内に存在する重要なパーツで、いわゆるエンジンの「核」と呼ばれるものです。

エンジン内で発生したピストン運動を回転運動に変え、タイヤを回す役割を担っています。

簡単にいえば、出力されたエネルギーを最終的に動力へと変換する部品のため、クランクシャフトがなければ車は動きません。

それほど重要な部品であり、エンジンを原動力とする車等には欠かせないパーツです。

そんなクランクシャフトは重要なパーツであると同時に、複雑なパーツでもあります。

また、目に見える部分でないため、頻繁に確認することが難しく、すぐに腐食してしまうと車の故障につながることも。

そのため耐熱性はもちろん、耐食性も重要で、生産する上でも数多くの課題がある複雑な部品なのです。

 

使用用途

エンジンでは、燃料のガソリン等が揮発したものをシリンダーという部品で圧縮しています。

圧縮した空気を燃焼してエネルギーを生み出していますが、この生み出されたエネルギーはピストンを動かす往復運動のエネルギーになっています。

その往復運動をコンロッドと呼ばれる部品がクランクシャフトに伝達し、エネルギー変換をして回転運動につながるのです。

その回転運動がタイヤのホイールに伝わって車が走行できるようになり、こうした流れの一端をクランクシャフトが担っています。

 

クランクシャフトの主な構成部品

エンジン内部の部品であるクランクシャフトですが、クランクシャフト自体もさまざまな部品から構成されています。

その中でもおもな構成部品は以下の4つです。

  1. クランクジャーナル
  2. クランクピン
  3. クランクアーム
  4. カウンターウェイト

上記の4つ以外にも各部品に名称がありますが、大きな役割を果たす部品に着目し、解説します。

 

構成部品①:クランクジャーナル

クランクシャフトは名前のとおり、メインの回転軸と芯のずれた軸を結んだジグザグな形、クランク状になっています。

そのメイン軸がクランクジャーナルです。

エンジン内で高速回転するクランクシャフトを支えており、エンジンとも繋がっている支柱の部分です。

 

構成部品②:クランクピン

往復運動をクランクシャフトに伝えるコンロッドと接続されている部品クランクピンです。

クランクピンは次で紹介するクランクアームとボルトで締結され、クランクジャーナルともつながっています。

 

構成部品③:クランクアーム

クランクアームは、クランクジャーナルとクランクピンをつなぐ部品です。

クランクピンがついていない反対側には、次で紹介する「カウンターウェイト」と呼ばれる部品がついています。

 

構成部品④:カウンターウェイト

クランクアームについているカウンターウェイトは、往復運動を回転運動に変換する際に生じる力を抑制するための部品です。

単なるおもりですが、エンジンの振動対策の役割も果たしており、別名バランスウェイトとも呼ばれています。

 

クランクシャフトの切削加工で重要な3つのポイント

クランクシャフトはただエネルギーを変換するだけでなく、円滑な回転運動をする必要があります。

そうでなければ、車が走行できないからです。

切削加工がうまくできていなければ、回転運動がきれいにできずエンジンの異音や不具合、車の故障につながります。

円滑な回転をするには、耐熱性や耐食性を意識した素材の強度や金属の加工が必要です。

クランクシャフトの加工は切削加工といって、材料を切ったり削ったりして形状を変える加工を施します。

クランクシャフトの切削加工をする上で重要なポイントは以下の3つです。

  1. 加工不良率をどのように抑えるか
  2. 材料費を抑えられる加工技術の検討
  3. 切削工具の寿命を伸ばせる加工技術の検討

【関連記事】切削加工3種類を解説!旋削加工・フライス加工・穴あけ加工とは

 

ポイント①:加工不良率をどのように抑えるか

クランクシャフトは、少しでも大きさや重さ、設計などの規格が大きく変わってしまうと使えない繊細な部品です。

そのため、切削加工する上で加工不良率をどのようにして抑えるかが大きなポイントとなります。

加工不良率を抑える方法の1つとして挙げられるのが、公差を緩和すること。

公差とは設計図面で書かれる、誤差を含んだ寸法幅を指します。

金属加工する上で、もちろん公差が小さいほうが精密に仕上がります。

しかし、クランクシャフトの機能を充分に担保し、適度な公差緩和をすることで加工不良によるコストを抑えられるのです。

もちろん公差を緩和させることを目的にしてしまうと、クランクシャフトの機能が充分に発揮できなくなるので注意しましょう。

 

ポイント②:材料費を抑えられる加工技術の検討

2つ目のポイントは、材料費を抑えられる加工技術を検討することです。

大量生産する金属加工では、材料費を抑えれば抑えるほど利益率が高まります。

そこで、形状変更や寸法変更することでコスト削減を図れるのです。

加工工程や工法の見直し等はもちろん、可能な範囲での形状変更は材料費や加工費を低減できます。

材料を安価なものにするのではなく、加工技術を駆使して材料費を抑えながら製品の機能を充分に保つことが必要です。

 

ポイント③:切削工具の寿命を伸ばせる加工技術の検討

クランクシャフトを製造する切削工具は、金属加工するうえで欠かせないものです。

それゆえに大きなコストがかかっています。

3つ目のポイントは、工具の寿命を伸ばすための加工技術を検討すること

工具をきれいに長く使い続けることは加工不良率、会社自体の利益にもつながります。

一部の規格を緩和し、工具の種類を減らしコストカットも望めます。

また、工具寿命を伸ばすことによって工具にかかるコストも減らせる上に、加工不良率も下げられるので検討してみてください。

 

クランクシャフトの切削加工における課題と対策

クランクシャフトはさまざまな部品から構成されており、複雑な形をしています。

そのため、切削加工の際に下記2つの課題にぶつかります。

  1. 加工精度が悪化しやすい
  2. ワーク自体が変形する

細く長い材料の製品は、剛性が低いため加工している部分から遠いところで振動が起き、加工精度の低下や工具の破損につながります。

また加工途中で主軸の回転により、クランクシャフト自体が変形してしまう可能性も。

まず、加工精度をあげるためには、振動が起きやすい部分から加工を始める事が有効な対策です。

そして、加工最中の回転数を減らして加工することで、クランクシャフトの変形を防げます。

また、事前に材料を熱処理して剛性を高めて加工を行うとよいでしょう。

 

弊社ではさまざまな金属加工を得意としています

弊社では、クランクシャフトはもちろん、さまざまな金属加工をしております。

  1. 国内トップクラスの超大型機械を多数保有
  2. 仕入れから製品化までの一貫生産体制
  3. 大量仕入れによる短期間・低コストを実現

上記の強みを存分に活かし、多種多様な材質、形状の精密加工を施工しております。

設備に関してはこちらをご覧ください。

長年の実績とこれまで培ってきたノウハウをもとに、全力を注いでお客様のニーズに応えます。

自動車産業やモータースポーツが有名な鈴鹿を拠点とし、長年に渡り金属加工に携わってきました。

関東や東北へも進出しながらお客様のニーズに合わせた金属加工をしています。

弊社の具体的な金属加工は、ホームページの製造事例をご覧ください。

金属加工でお困りの方、少しでも気になることがあればお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

まとめ:クランクシャフトの生産は南条製作所にお任せ

クランクシャフトとは、エンジンの核となる部分で、エンジンからの往復運動を回転運動に変換し、車を走行させる重要な役割を担っています。

クランクシャフトは下記4つの部品から構成されており、それぞれに重要な役割とつながりがあります。

  1. クランクジャーナル
  2. クランクピン
  3. クランクアーム
  4. カウンターウェイト

クランクジャーナルを軸としたクランクシャフトは、複雑な形をしているがゆえに大幅に規格がずれてしまうとエンジンの異音や不調につながることも。

そのためには、加工精度が悪化しないように加工中の回転率を下げたり、熱処理して剛性を高める必要があります。

加工精度を高めるためには、技術や機械といった環境が重要です。

弊社ではクランクシャフトだけでなく、その他の金属加工も幅広く対応しております。

まずは一度弊社にご相談ください。

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