大型貯水タンクは、液体や粉粒体、固形物などに関する保存や貯蔵、生産、輸送などに使用されます。
ただし、大型貯水タンクの製造に要する工程についてはあまり知られていません。
しかし、大型貯水タンクの製造を依頼する場合には、各工程にかかる内容を知っておいて損はないでしょう。
そこで本記事では、大型貯水タンクを製造できるメーカーを探している企業向けに具体的な製造工程について詳しく解説します。
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貯水タンクは一般的なビルやマンションなどで水を貯めておく設備として使用されています。
しかし、大型の貯水タンクは食品や化学、製薬といったさまざまな分野で活用されており、その用途や種類、サイズもさまざまです。
そんな大型貯水タンクの製造にかかる工程は、大きく次の6つに分かれます。
ここでは、工程ごとの詳しい内容について解説します。
まずは「シャーリング」とも呼ばれる切断の工程です。
板状になっている金属材料を材質や板厚に考慮しながら指定した寸法で切断します。
切断面には切断面の酸化を防ぐための処理が施されるケースもあります。
切断した材料は、次に製缶加工を行います。
製缶加工とは金属の加工方法の1つで、金属に対して曲げや折り、ロールといった加工を施し、立体的なタンクの胴体部を製作します
ちなみに、製缶加工に関する詳しい内容は次のページで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【関連記事】製缶板金加工とは?これだけ読めばOK!基礎知識と板金加工との違い
製缶加工によって形作られた胴体部を専用の溶接機によって接合していきます。
熟練した溶接工やプログラムを組み込んだロボット溶接機などを使用し、図面の内容に沿って溶接が進められます。
電極と母材との間に発生させるプラズマアークを利用するプラズマ溶接機が用いられるのが一般的です。
そして、直線潰しロール機を使って胴体の溶接部を潰し、溶接痕の盛り上がりを滑らかにします。
溶接が完了したのちは、タンクの組み立てに移ります。
「胴体部」とタンクの両端部をふさぐ「鏡部」をアルゴン溶接などによって接合し、ここでも溶接痕の盛り上がりをカット・研磨します。
また、ドレンポートや液面計、継手といった部品もタンクに組み込むのも組立工程の一部です。
要望によっては社名や内容物、QRコードなどの印字処理をする場合もあります。
検査の工程では「タンクの内外面の傷や艶」や「溶接焼けの有無」などを目視でチェックします。
ここで問題が見つかれば、再度の研磨や加工によってやり直しが行われるのです。
そして、規定の基準に達すればタンクに対して実際に圧力をかけ、お客様の指示通りにできているかを検査します。
出荷前の仕上げの工程では、研磨によって生じた粉などを洗浄によって取り除き、アルコールで拭き上げます。
そして、配送中の故障や破損を防ぐ梱包処理がされ、大型貯水タンクの製造が完了します。
大型貯水タンクの製造には、大型かつ重量のある材料の加工が伴います。
そのため、製造に要するだけの高い技術が欠かせません。
また、作業工程が多く時間もかかる大型貯水タンクの製造は納期どおりに進まないケースも多く、過去の実績に基づく豊富な経験が必要です。
さらには、大型の設備と広大な加工スペースを要するため、サイズや仕様によって製造できる工場は限られてきます。
ちなみに当社、南条製作所ではさまざま要望にも対応できる独自のノウハウと技術力を擁しており、高品質な部品製造にも迅速に対応できます。
加工技術に関して詳しく知りたい、加工を依頼したいという場合には、多種多様な材質の加工において全国有数の実績を有する当社へぜひお問い合わせください。
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幅広い用途がある大型貯水タンクは、大きく6つの工程に分けて製造されます。
いずれの工程も高い技術を要するものばかりであり、依頼する業者によって品質に違いがあるのも事実です。
液体や粉粒体などの保存や貯蔵に用いられる大型貯水タンクにおいて、品質は安全性に大きく関わる部分であるため、豊富な経験に裏付けられた高い技術が欠かせません。
さらに、大型貯水タンクの製造に対応するには相応の設備やスペースが必要であり、依頼時には各社の特徴をしっかりと精査する必要があります。
「どの基準でメーカーを選べばいいのかわからない」や「製造できるメーカーとできないメーカーの違いがわからない」といった方はまずは製造工程について理解し、依頼先選びの参考としてみてください。
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