レーザー加工機という言葉は聞いたことがあるものの、具体的にどのような機械か知らない方は多いのではないでしょうか。
レーザー加工機とは、光をまとめて照射することで素材を加工する機械です。
直接素材に接することなく加工できる手段として、多くの場で活躍しています。
この記事では、レーザー加工機でできることやメリット、加工に適していない素材について解説します。
目次:タップで該当箇所へジャンプ1 レーザー加工機でできること8つ1.1 できること①:切断1.2 できること②:溶接1.3 できること③:彫刻1.4 できること④:マーキング1.5 できること⑤:合金化1.6 できること⑥:焼入れ1.7 できること⑦:肉盛り1.8 できること⑧:写真彫刻2 レーザー加工機のメリット2.1 メリット①:複雑な加工ができる2.2 メリット②:設定を変更しやすい2.3 メリット③:材料にやさしい3 レーザー加工機に適していない素材3.1 ①有害ガスを発する素材3.2 ②鏡4 まとめ
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直接素材に触れないレーザー加工機なら、さまざまな加工を施せます。
ここでは、特に活用されている加工を8つご紹介します。
レーザー加工機でできることの1つ目は、「切断」です。
直接素材に触れることがないため、さまざまな素材の切断に適しています。
切断加工には多くの方法があり、それぞれの方法に適している素材と適していない素材があります。
ただ、レーザー加工はほとんどの素材を切断可能であり、不適切な素材は鏡や有害ガスを発する素材くらいです。
また、手作業ではなくデータによる切断が可能なため、細かな切断や複雑な切断が可能です。
素材や状況に合わせて、的確な出力を選択するといっそうキレイに切断できます。
レーザー加工機でできることの2つ目は、「溶接」です。
レーザーによる熱で素材を溶かし、2つ以上の素材をくっつけられます。
加工が短時間で済むことと、接合部が歪みにくいことが特徴です。
レーザー加工機でできることの3つ目は、「彫刻」です。
細かな加工を施せるため、複雑な彫刻にも適しています。
立体的に加工できるので、文字やイラストが浮き出るように仕上げられます。
ただ、繊細な加工であるため、出力や温度を気にして素材にダメージを与えないよう注意が必要です。
レーザー加工機でできることの4つ目は、「マーキング(彫刻)」です。
素材の表面部分のみを加工することで、細かな文字やマークをマーキングできます。
文字を刻む方法は、表面を削ったり、焦がしたり、酸化させたりとさまざまです。
また、マーキングは印字する方法によって下記の2種類に分類されます。
スキャン方式は、あらかじめ設定されたとおりにレーザーを照射し、文字を刻む方式です。
データを用意できれば、そのとおりに彫刻できるため、さまざまな加工に活用できます。
ただ、1つずつ描くように彫刻するため、大量生産には向いていません。
マスク方式は、型を利用することで、印字箇所すべてをまとめて加工する方式です。
使用される型のことを「マスク」と呼ぶためマスク方式と命名されました。
生産性が高い方式であるため、大量生産の現場で活用されています。
ただ、彫刻する内容を変えるためには、新たにマスクを準備する必要があります。
レーザー加工機でできることの5つ目は、「合金化」です。
対象の素材の上に金属の粉を置いた状態でレーザーを当てることにより合金ができます。
レーザー加工機でできることの6つ目は、「焼入れ」です。
通常、焼入れを行う際は素材を熱した後に水で急速に冷やす必要があります。
ただ、レーザー加工機ならば高温で焼入れを行えるため、水で冷やす手間は不要です。
そのまま冷めるのを待てば焼入れが完了します。
レーザー加工機でできることの7つ目は、「肉盛り(グラッディング)」です。
肉盛りとは、高温により異なる金属を一体化させる加工のことです。
瞬時に素材を高温まで加熱できるレーザー加工機ならではの加工です。
レーザー加工機でできることの8つ目は、「写真彫刻」です。
写真彫刻とは、写真を素材に刻む加工のことです。
レーザー加工機ならば、写真をキレイかつ半永久的に残るよう彫刻できます。
【関連記事】切断加工の種類を解説!7種類の切断加工を適切に使い分ける方法
ここまでお伝えした内容を踏まえて、レーザー加工機のメリットを3つご紹介します。
レーザー加工機のメリット1つ目は、複雑な加工ができることです。
レーザーにより細部を高温に加熱できるため、他の加工方法では難しいような細かな加工に適しています。
レーザー加工機のメリット2つ目は、設定を変更しやすいことです。
データによりレーザーの出力や動きを決めているため、簡単に設定を変更できます。
そのため、さまざまな種類の素材の加工にも対応可能です。
レーザー加工機のメリット3つ目は、材料にやさしいことです。
素材に触れずに加工できるため、素材を痛めにくい加工方法として知られています。
また、高温で局所的に加工できるため、素材の歪みや変形を最小限に抑えられます。
レーザー加工機に適していない素材は下記の2つです。
塩素やフッ素を含む素材にレーザーを照射すると有害ガスが発生します。
加工前に、レーザー加工を施して問題がない素材かどうか確認しましょう。
鏡はレーザーを反射するため、加工機を壊してしまいます。
鏡や鏡面加工がされた素材など、レーザーを反射する素材に注意しましょう。
今回はレーザー加工機でできることを中心に解説しました。
もっとレーザー加工機について理解を深めたいという場合は、気軽に当社へお問い合わせください。
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