HOMEPick Upプレス機械とは?特徴や種類、安全対策についてわかりやすく解説

プレス機械とは?特徴や種類、安全対策についてわかりやすく解説

材料に圧力をかけて成形するプレス機械は、スピーディな大量生産を可能にし、金属加工の代表的な方法として幅広い業種で利用されています。

非常に便利なプレス機械ですが、使い方を誤ると事故が起きるケースもあるため、安全対策はしっかりしなければなりません。

この記事では、プレス機械の特徴や種類、安全対策について解説します。

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プレス機械とは?

プレス機械は、金属の板材に圧力を加えて任意の形状に変化させるプレス加工を行うための機械で、別名「鍛圧機械」「板金機械」ともいわれます。

プレス機械では、材料を金型に挟んで上から下に向けて強く押しつけ、切断や折り曲げ、穴開けなどの加工が可能です。

上側の金型はオス金型、下側の金型はメス金型といわれ、上下の金型を変えることで任意の形状へと仕上がります。

このように、金属に大きな力を加えて形を変える加工方法は塑性加工と呼ばれます。

プレス機械には、1回の作業を行うごとに人の手で部品の取り出しと材料のセッティングを行う単発型とベルトコンベアなどで部品を自動的に送り、1台の機械で切断や穴あけなど複数の作業をこなせる順送型の2種類があります。

プレス機械は金属加工の代表的な存在として自動車産業をはじめ、さまざまな業界や工場で使用されており、ものづくりにおいては欠かせない存在です。

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プレス機械の特徴

プレス機械は、主にステンレスやアルミなど薄い金属を対象にしており、1回の作業で加工が終わるため、同じ製品を大量生産するのに向いています。

誰でも扱えて同品質の製品を製造でき、作業者の能力に熟練を求められません。

加工速度が高く、通常、1回のプレスは2~3秒で終わり、小さな部品になると1分間に数百回もの加工が可能です。

自動化もやりやすく、連続作業でさらに加工速度を向上させられるため、大規模な工場ではプレス機械をいくつも並べて部品が自動で生産・供給されるプレスラインをもっているところもあります。

材料を切ったり削ったりする加工方法と違い、切りくずなどのロスが出にくいのもメリットです。

反対にデメリットとしては、使用するのに金型が必要なことです。金型を作るには、熟練した技術が求められ、コストもかかります。

また、機械の稼働中は、周囲に騒音や振動が発生するため、場合によっては他の作業に影響を与えます。

弊社では、2つのプレス機械を保有しています。

設備紹介ページから見てみてください。

 

プレス機械の種類

プレス機械は動力によっていくつかの種類に分かれます。

一般的に使用されているプレス機械の種類を3つご紹介します。

  1. 機械式プレス
  2. 液圧式プレス
  3. 人力プレス

 

種類①:機械式プレス

機械式プレスとは、機械式機構により駆動するタイプで、流通しているなかでは最も一般的なプレス機械です。

動力源には電動モーターを使用し、クランク機構やスクリュー機構などの仕組みで動力をスライドの上下運動へと変換しています。

クランクが1つだけのタイプはシングルクランク、2つあるタイプはダブルクランクといわれます。シングルよりもダブルのほうが加重を分散させられるため、安定した加工が可能です。

 

種類②:液圧式プレス

液圧式プレスとは、液体による圧力を動力源として加工を行うタイプのプレス機械です。

使用される液体は主に水と油の2種類ですが、最近では水圧式の機械は少なくなっています。

ほとんどの機械が油圧式のため、液圧式プレス機械自体が油圧式プレス機械と呼ばれる場合もあります。

液圧式では、電動モーターでポンプを駆動。圧力をかけた液体をシリンダへと送り、シリンダ内のピストンを稼働させ、スライドの上下運動へと変換します。

液圧式は圧力や速度、ストロークなどの変更が容易なため、決められた高さに材料を成形する深絞り加工などに適しています。

ただ、生産性は機械式に劣る点がデメリットです。

また、油漏れが起きるとスライドが支えきれなくなり、落下事故を引き起こす可能性があるため、安全面でも劣っている面があります。

 

種類③:人力プレス

人力プレスとは、人の力を使ってプレスするタイプの機械で、レバーを使った手動式のハンドプレスや足踏み式のペダルがついている蹴とばしプレスなどがあります。

昭和40年代くらいまでは普通に使用されていましたが、現在では機械式などに取って代わられたため、国内では販売されていません。

ただ、小さな工場ではつぶしやかしめなど簡単な加工に利用しているところもあります。

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プレス機械の安全対策について

非常に便利なプレス機械ですが、材料に強い圧力をかけて加工する仕組みのため、事故が起きる危険もあります。

構造・操作が単純なプレス機械は、作業者にも油断が生じやすく、過去には何度も死亡事故が起きているため、作業時にはきちんとした安全対策が必要です。

プレス機械での事故原因は主に機械の不具合や危険な作業を行った結果であるケースが多く、次のような対策を徹底するようにしましょう。

  • 作業前に機械の点検を実施する。
  • 一動作一確認で作業を行う。
  • 作業中は作業者以外が不用意に機械に近づかない。
  • 安全装置に異常が出たときは作業を停止して必要な措置をとる。
  • 作業者への安全教育を実施する。
  • 必要に応じて監督者を置き、作業に対して指導を行う。

ほかにも、事前に作業場にある危険箇所を見つけて改善していけば、さらに事故の危険を減らせます。

 

まとめ

この記事では、プレス機械の特徴や種類、安全対策について解説しました。

簡単な作業で迅速な加工が行えるプレス機械は、自動車産業などで安定した大量生産を実現するためになくてはならない機械です。

しかし、単純であるがゆえに事故の危険も存在しており、使用時には安全対策が求められます。

プレス機械についてさらに深く理解したい、ご相談したいという場合は、気軽に当社へお問い合わせください。

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