曲げ加工は板だけではなく、パイプでも必要不可欠な作業となっています。
パイプにはいろいろな種類がありますので、その種類によって曲げやすさなどが変わってくるのです。
今回は角パイプという四角い形をしたパイプの、曲げ加工について紹介していきます。
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角パイプの曲げ加工を行う場合には、ベンダーと呼ばれている機械を使用するのが一般的ですが、細くて薄い形状のパイプであれば、ホームセンターで売られているチューブベンダーでも加工が可能です。
しかし、形状が大きなパイプや、厚みのあるパイプを曲げる場合には、業務用の大きなベンダーを使用しなければ加工できません。
そのようなパイプの曲げ加工には、いろいろな方法があります。
曲げる方法には、大きく分けると「熱間加工」と「冷間加工」があります。
熱間加工が900~1,200℃の熱を加えて加工する方法なのに対して、冷間加工は720℃以下の温度で加工する方法です。
角パイプにはそれほど厚みのないものが多いため、「冷間曲げ」と呼ばれる一般的な加工方法が使用されています。
角パイプの曲げ加工を行う場合、いくつか注意点があります。
中でも特に注意が必要な4つのポイントについて見ていきましょう。
金属にはいろいろな種類があり、それぞれの材質によって曲げやすさが異なります。
角パイプに使用されていることが多い素材と言えば、鉄やステンレスでしょう。
ほかにアルミニウムが使用されていることもあります。
鉄はよく使用される素材で、主に冷間曲げによって加工が行われています。
曲げやすさはアルミニウムとステンレスの間くらいです。
ステンレスは錆びにくくて丈夫な素材として知られていますが、たくさんの種類が存在しており、素材の種類によっては加工しにくいものがあります。
ほとんどが硬い素材ですので、ステンレスは曲げにくい素材と言ってもよいでしょう。
アルミニウムは軽量で軟らかいのが特徴の素材です。
そのため、鉄よりも曲げやすい素材となっています。
角パイプの曲げやすさというのは、素材だけではなくパイプの厚みによっても変わります。
厚みがあればそれだけ丈夫で硬くなるので、その分曲げにくくなると言えるでしょう。
また、角パイプは種類によって幅や高さも異なり、幅や高さがあるほど曲げにくくなります。
素材を曲げたときの内側部分を曲げRと呼んでいます。
曲げRが小さくなればなるほど先端部分が鋭利になります。
しかも、曲げた外側部分に大きな負担がかかり、素材が割れる原因になるのです。
割れるギリギリの状態で、欠陥を生じさせることなく曲げられる限界が曲げ最小Rとなり、この曲げ最小Rが小さいほど加工が難しくなると言えるでしょう。
角パイプを曲げる場合、ただ曲げればよいわけではなく、図面に記されている角度通りに曲げる必要があります。
曲げ加工というのは決まった角度だけではなく、いろいろな角度に曲げる必要が出てくることがあります。
90度に曲げる加工は比較的簡単ですが、ほかの角度になると難しくなります。
特に角度が急になるほど難しく、機械に力がかかりますし、手間もかかります。
角パイプの曲げ加工を行いたい場合、メーカーに依頼するという人もいるでしょう。
そこでメーカーに依頼する際に重要となるポイントを2つ紹介していきます。
メーカーによって、対応できる加工とできない加工が異なります。
そのため、依頼しようと思っているメーカーに、事前に確認する必要があります。
特に、曲げてもらいたい角パイプに使用されている材質と、その寸法をきちんと伝えて、加工の可否を確認しなければいけません。
鉄やステンレス、アルミニウムなどの一般的によく使用されている材質でないと対応できないメーカーもありますし、銅や真鍮、チタンなどの加工を行っているメーカーもあります。
メーカーに依頼する場合、曲げ加工だけをお願いすることもあるでしょうし、溶接や切断などの二次加工を含めてお願いしたい場合もあるでしょう。
メーカーによっては曲げ加工や切断には対応できても、溶接は対応できないなど、お願いしたい一部の加工には対応していないことがあります。
この点も事前に確認し、対応できるメーカーであれば併せて依頼しましょう。
角パイプはベンダーを使用して加工を行います。
加工する際には材質や寸法、角度などの注意すべき点がたくさんあるので、高い技術と知識が必要になります。
そのような難しい角パイプの加工を依頼したい場合には、遠慮なく当社へ問い合わせしてみてください。
また、二次加工にも対応していますので、気軽にご相談していただければと思います。
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