施工速度が速く、工期短縮につながるとして用いられるケーシング立坑。
小口径管の推進工事が増えるにつれ、ケーシング立坑による施工数は増加傾向にあります。
ただし、ケーシング立坑に関する詳細な製造工程についてはあまり知られていません。
そこで、本記事では水道工事の業者様向けにケーシング立坑の意味や製造工程の内容について詳しく解説します。
目次:タップで該当箇所へジャンプ
▼弊社の会社概要はコチラからご覧いただけます。
ケーシング立坑とは、銅やコンクリートといった材の円筒形ケーシングを内部掘削しながら圧入させ、垂直に掘り下げた坑道を作る工法のことです。
ケーシング立坑は施工方法によって次の4つに分類されます。
また、それぞれの施工方式によって方法や材料、機械などが大きく異なります。
前述の通り、ケーシング立坑には銅やコンクリートが材料として利用されます。
銅製のケーシング立坑の製造に関する工程は次の4つです。
ここでは、工程ごとに詳しい内容についてみていきましょう。
まずは板状の金属材料を指定された寸法で切断します。
切断に用いられる機械の例としては「レーザー切断加工機」と「プラズマ切断機」などが挙げられます。
レーザー切断加工機とは、その名の通りレーザーによって切断や穴あけなどを施す機械です。
レーザーは刃などを使わず非接触で加工できるため、素材の変形や歪みが生じにくいという特徴があります。
またプラズマ切断機は、プラズマ化した酸素や空気、アルゴンを素材に直接吹き付け、瞬時に溶解させて切断する機械です。
プラズマジェットとも呼ばれます。
通電する素材であればほぼ全てに対応でき、切断面の変形や融解による影響が少ないのも特徴です。
製缶加工とは金属の加工方法の1つであり、金属に対して曲げや折り、ロールといった加工を施します。
製缶加工に用いられる機械の例としては「NCベンディングローラー」と「高周波曲げ加工機」などが挙げられます。
NCベンディングローラーは素材を「R」に曲げる際に使用する機械です。
その大きさや種類はさまざまで、ケーシング立坑以外にも造船関連の部品や大型貯水タンクなどの製造にも用いられます。
また、高周波曲げ加工機は高周波によって素材を加熱して曲げ加工する機械です。
加工する材料を選ばす均一に加工でき、曲げ半径も変えやすい点が特徴といえます。
ちなみに、製缶加工については次のページで詳しく解説してますのでぜひ参考にしてみてください。
【関連記事】製缶板金加工とは?これだけ読めばOK!基礎知識と板金加工との違い
製缶加工によって形作られた金属を溶接によって接合する工程です。
溶接に用いられる機械の例としては「溶接機」などが挙げられます。
溶接機とは、金属と金属を溶かして接合するための機械です。
アーク溶接やガスシールドアーク溶接、被覆アーク溶接など使用場所や用途によって使い分けられます。
また、現在では溶接ロボットなどを使った自動化の普及も進んできました。
多軸化したロボットアームを導入し、入り組んだ位置の複雑な作業や繰り返しの作業を自動溶接に切り替える企業も増えています。
検査の工程ではケーシング立坑の内外面の傷や溶接焼けの有無などをチェックします。
ここで問題が見つかれば、再度の研磨や加工によってやり直しが行われます。
そして、お客様の指示通りにできているかを入念に検査して製造完了です。
大型のケーシング立坑では、外形が3mを超えるものもあります。
このような大型のケーシング立坑の製造に要する素材や部品はいずれも大型になり、製造には高い技術と大型設備が必要です。
さらには、広大な加工スペースも要するため、サイズや仕様によって製造できるメーカーは限られてきます。
ちなみに当社、南条製作所ではさまざま要望にも対応できる独自のノウハウと技術力を擁しており、高品質なケーシング立坑の製造にも迅速に対応できます。
加工技術に関して詳しく知りたい、加工を依頼したいという場合には、全国有数の実績を有する当社へぜひお問い合わせください。
メール・お電話でのお問い合わはコチラ>>
銅やコンクリートといった材の円筒形ケーシングを内部掘削しながら圧入させ、垂直に掘り下げた坑道を作るケーシング立坑。
いくつかの種類があるケーシング立坑は、施工方式によって方法や材料、機械などが大きく異なります。
そんなケーシング立坑の製造には大きく4つの工程があり、いずれも品質に直結する重要なものばかりです。
さらに大型のケーシング立坑となれば、加工に要するスペースはもちろんのこと、豊富な実績に裏付けられた高い技術と最新鋭の機械が欠かせません。
今回ご紹介したケーシング立坑の製造工程などを参考に、部品加工のメーカー選びに役立ててみてください。
▼弊社の資料はコチラからご覧いただけます。